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「傘がない」

2012.02.12|普段は表に出ない裏側の話

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井上陽水さんの歌のことではありません。
当館に限らず城崎温泉の各旅館には、玄関に名入れの雨傘を用意しています。もちろんご宿泊のお客様に使っていただくよう準備している物で、特に城崎温泉では外湯めぐりやまち歩きが名物なだけに、お客様が傘を持って出かける頻度というのは他の温泉地の旅館とは比べものにならないくらいに多いものと思われます。
この地方には「弁当忘れても傘忘れるな」という言葉があるくらいに、冬期間に於いては雪や雨がよく降ります。しかもこういった雪や雨が降っている気象状況下では、京阪神地域では晴天のことが多いのですし、雪も降ったり、晴れたり、降ったりで、天気が目まぐるしく変わることも多いので、慣れないお客様はついつい戸惑われることが多いようであります。
さて、この冬期間に於いて、毎年毎年実に多くの名入れ傘が無くなることが当館としての大きな悩みなのであります。(実は当館だけのことではなく、どこの旅館でも同じように大量に傘が無くなってしまっているのです。)
その数はというと、ひと冬に数本のことであればとやかく言わないのですが、50本や100本といった単位でドンドンと無くなってしまうのでいささか閉口しております。昨日も一日で10本の傘が傘立てから無くなりました。
外湯や外出先での他館の傘との取り違えや傘の無いお客様の勝手な横取り使用が主な原因と考えられるのですが、実は今朝もお客様の送迎の運転中に明らかに当館のお客様とは違う方が当館の傘をさして歩いておられるのを目撃いたしました。実際に雪が降っていましたので、それを奪い返してまでしようとはもちろん思っておりませんが、名入れ傘なのですから最終的に当館に戻ってくれば結果オーライでいいのです。しかしながら、雪融けの春を迎えても何十本という大量の傘が戻ってはこなくて行方不明になるのであります。傘はいったいどこに行ってしまうのでしょうか?
せめてものお願いとして、丁寧に扱っていただいて、最後はJR城崎温泉駅前の旅館案内処か或いは城崎文芸館にご返却いただければ幸いであります。ご理解のほど何卒宜しくお願い申し上げます。
ちなみに城崎温泉にはみんなの傘というものがあります。困った時の公共のお助け傘なのですが、これとて急な天候の変化で困った時にだけに使っていただくのが本来の使途であるところ、城崎温泉に滞在中にMY傘として間違った使用をされるお客様もいらっしゃることは、他の方への配慮としてご理解いただきたいところであります。