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秋祭り裏話

2012.09.18|普段は表に出ない裏側の話

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城崎温泉の秋祭り(だんじり祭り)は200年以上も前から続く伝統のある祭礼ですが、大正14年に発生した大地震(北但大震災)により城崎温泉の建物はそのほとんどが倒壊消失し、だんじりもまた灰と化したことにより、残念ながら一時期途絶えたことがありました。
その後、だんじり復興の気運は年を追って高まり、ついに昭和9年にだんじり祭りが復興を果たすのであります。そして、それは新調するだんじりの手本とするよう一旦近在の日高町の土居地区に譲った古だんじりを買い戻すことから始まったと聞いています。
さて、秋祭り関係者に代々伝わる「中部(なかぶ)永代帳」というモノがあります。永代帳は大切に保管され、また新しい今年の出来事を加えて次の世代へと伝えていきます。その第一巻の「大檀尻復興日記」の昭和7年10月24日のところに次のような記述があります。
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午前7時 土居より古檀尻を川船に乗せて今津に到着す。それより青年を招集して御幣を新調し、地蔵湯及び稲荷神社の幕、カーテン等を借用して飾り町中を練廻り、大いに檀尻復興の気勢を揚げる。古檀尻の保管を常盤の財木倉庫内に依頼せり。此の古檀尻を改造修理して小檀尻とせり。
(以後略)
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ということで、古檀尻の保管をした場所が「常盤(ときわ)の財木倉庫」とありますが、この常盤(ときわ)とはまさしく当館のことで、当館は昭和の初期には工務店も経営しており、そんな当館のルーツが光栄なことに永代帳の第一巻に刻まれているのであります。
このような歴史を持つ城崎温泉の秋祭りは、10月14日・15日に挙行されます。