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ヴァーチャルときわ別館

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旅館の私生活は慌ただしいのです

2006.03.26|その他徒然に・・・

「ときわ別館」の前身「常盤本館」の写真です。今から40年以上前の写真で、場所も現在の地ではなく、外湯のひとつ「地蔵湯」の横であります。

さて、今日は大女将の17回忌の法要を行いました。
大女将とは、先代(2代目)亭主の妻、つまりは当代(3代目)亭主の母のこと。もっと砕けば、私(4代目)の祖母のことであります。
祖母は夫(2代目)を若くして亡くしましたので(私の父親が中学の時)、5人の子供を育てながら旅館業も盛り立てねばならず、たいへんな苦労をしたと聞いています。生きていれば100歳を超える年齢ですが、私の印象でも「仕事一筋」の人であったと記憶しております。
もう17回忌でありますから、極々身内だけでの法要でありましたが、それでも親戚を呼ぶともなりますと、みんなの都合の良い日曜日に執り行うことになるわけです。ただ、私共旅館業はといいますと日曜日はとてもとても忙しいのであり、お客様がチェックアウトされてからチェックインまでの間に、法要を済ませなければならないのであります。
お寺さんをお迎えに行き、当館内の自宅でお経を上げていただき、その後にお墓へ、そしてお寺へ参り、そして旅館に帰ってのお昼の膳でありました。そして、それが終わるか終わらないかのうちに、お客様のチェックインが始まります。笑顔でお客様をお迎えしながらも、心の中ではなんとも慌ただしさがつきまとうのでありました。
親戚一同にも十分なもてなしもできぬまま、かくして17回忌の法要は終わったのであります。

けれども「仕事一筋」「商売第一」の祖母のことです。家業が忙しいことにはきっと喜んでくれている筈であります。