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手ぬぐい 今昔(いまむかし)

2005.08.12|普段は表に出ない裏側の話

当館の手ぬぐい(ハンドタオル)は、真っ白な無地です。
旅館の手ぬぐいと言えば旅館の名が染め抜かれている物が昔からの定番でありましたが、実は最近はそうでもなくなっています。無地の手ぬぐいも結構多くなっているのです。
先日、ある方に「落ち目か?(手ぬぐいに名入れができぬほどに、ときわ別館は儲かっていないのか)」と揶揄されてしまいました。これは苦笑と言うよりも、心がとても寂しくなる言葉でありました。

無地の手ぬぐいを使う理由は旅館それぞれによって違うのでしょうが、当館の場合はこうであります。

旅館の名入れ手ぬぐいは、旅行のお土産(想い出)として重宝します。
お家に持って帰って、使っては洗い、使っては洗いして、けっこうどこのお家でも長く使っておられるのではないでしょうか。実はこの私の自宅にも、数軒の旅館の手ぬぐいがあります。その手ぬぐいを使いながら、宿泊当時を思い出すこともしばしば、リピーターの喚起や口コミ客を増やすのにはうってつけのグッズだとも思います。
けれども最近は事情がちょっと変わって参りました。もちろんそのような(手ぬぐいに対する)需要はまだまだあるものの、“使ってポイ”されるお客様も増えているのであります。わざわざ濡れた手ぬぐいを家に持って帰って、洗って、再び使おうとするお客様は(以前に比べると)めっきりと減ったというのが偽らざる実感であります。
数回使ってポイするのは何とももったいないことでありますが、実はこのポイされた手ぬぐいには第二の人生があるのでした。当館ではこの手ぬぐいを洗って再利用しているのです。裏方仕事で使うのもその使い道のひとつですが、最も多いのは他人様にさしあげているのです。福祉関係・ガソリンスタンド・配管工・工務店・理美容店等々、どこにあげてもたいへんに喜ばれます。このように再利用をする場合、名入れだとぐっと用途が限定されるのです。無地だからこそ、誰にでも喜ばれ、またいろんなところで重宝されるのです。
資源を無駄なく使い切ることを考えると、このような試みもご理解いただけるのではないかと思うのです。
なお、手ぬぐいの質は重さで表すのが通常です。この場合「匁(もんめ)」という単位を使います。旅館の手ぬぐいの場合、だいたい140匁から180匁までの物が多く使われており、その中でも主流は160匁程度であると思います。当館では以前は名入れの160匁の手ぬぐいを使っていましたが、無地にして名入れ代がかからなくなった分、180匁と質の良い手ぬぐいを使うようにいたしました。すなわち無地にしてコストを削減したわ
けではないのであります。
と、いうことで「落ち目か?」にはあたらないのです。
残念。


温泉の手ぬぐいはお風呂や洗面所で、必ず重宝しています。
使いやすい手ぬぐいは、子どもたちも含めついつい何度も使うので、ぼろぼろになるまで使います。だから品質が良いものはうれしいですね。
お風呂で、使いにくいのは薄すぎる手ぬぐいと、分厚すぎる手ぬぐいですね。
分厚いものはこれはこれで用途が違うようですし、やっぱり薄過ぎるのはちょっといやですね。前にさとの湯で買った手ぬぐいは、外湯が書かれていてよいのですが、薄い部類に入ると思いました。