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城崎温泉オリジナルゆかた

2005.09.19|普段は表に出ない裏側の話

ちょっと雑学です。
昨夜の「但州湯島の盆」の際に男衆が着ていた揃いのゆかたですが、「城崎温泉オリジナルゆかた」という城崎温泉のユニフォームゆかたでありました。

城崎温泉で「ゆかた」と言えば、「ゆかたの似合うまちづくり」を提唱するまちづくり組織の「城崎文化フェスタ実行委員会」がすぐに思い浮かびますが、このオリジナルゆかたもまた、文化フェのプロデュースによるものなのです。

今からさかのぼること9年前、平成8年8月6日に開催されたふるさと祭りがちょうど20回目の節目の年であった為、その記念行事として第3回ゆかたのファッションショーがジョイント開催されたのでした。
この年のファッションショーの目玉は、城崎温泉のユニフォームゆかたのデザインを公募したことで、大賞には当時静岡県の専門学校生であった女性のデザインが選ばれ、その大賞デザインをもとに作ったゆかたが昨晩男衆が着ていたゆかたなのでありました。
通常ゆかたというものは繰り返し模様の反物から仕立て上げられていますが、このオリジナルゆかたはそうではなく「絵羽(えば)」という特殊な技法が用いられているのが特徴となっています。「絵羽」とは、肩から袖に続けて、または、左右の身頃に続けて模様をあらわすこと、つまりは着物全体でひとつの模様を形成するもので、従来は縮緬や正絹を素材とした訪問着等の高級呉服に用いられる高等な技法なのです(つまりゆかたに仕立てた時にひとつのデザインにならなければいけないわけで、仕立て上がりを予測して反物にデザインをはめ込んでいかなければならないのであります)。

デザインには“しだれ柳”と“川の波紋”が取り入れられていますが、実はこのデザインはオリジナルゆかただけにとどまらず、以後の城崎温泉のパンフレットやポスターにも流用され、それは現在でも変わらず度々いろいろなところで登場しているのであります。
城崎温泉の住民でも、“しだれ柳”と“川の波紋”のデザインのルーツを知る人は少ないと思います。
ちょっと雑学でした。