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本日より発売/平成18年版 城崎のうちわ

2006.06.1|普段は表に出ない裏側の話

夏に城崎温泉にお越しいただいたことのあるお客様であればよくご存じのことと思いますが、城崎温泉には「城崎のうちわ」と称するお洒落な“うちわ”が存在いたします。
“ゆかたの似合うまちづくり”の一環として、ゆかたに似合う、それでいてよくある“うちわ”ではない城崎温泉ならではの存在感のあるうちわを作ろう、というコンセプトの中で生まれた物なんですが、サイズは小ぶり、デザインは斬新な図柄を取り入れたいへんに好評、そして毎年必ずデザインを変えています。「平成18年版」というように「平成17年版」も「16年版」も「15年版」もあって、実は今年で11作品目なのであります(つまり11年も続いています)。
独りよがりに毎年作っていても「売れない」「相手にされない」ということならば立ち行かないわけでありまして、続けられるにはそれなりの理由があるのですが、まず真っ先に「デザインにインパクトがあった」ということはあるにせよ、実は城崎温泉ならではの共存共栄の理念が大いに絡んでいるのであります。

そもそもこういった企画物は、各旅館それぞれが考えるのが一般的(全国の旅館で見受けられる傾向)です。自館の名を刷り込んで、要は自館のお客様にさえ喜んでもらえればそれで良し。乱暴な言い方をすれば、なにも他館のことまで考える必要はない、わけなのです。
したがって、城崎温泉でも各旅館が自館のことだけ考えて、旅館の名入りのうちわをてんでバラバラに作り始めるとどうなのか? もちろんこの毎年作っている「城崎のうちわ」事業はたちまち頓挫することになってしまいます。
城崎温泉では、そこに居る者が総じて「城崎温泉全体がひとつの旅館」と当たり前に思っています。自館も栄え、他館も栄え、そして街の土産物屋や喫茶店などのお店も共に栄えれば良し、と思っています。それでこそまちづくりである、と思っているのです。
これは我々にとっては当たり前のことであるけれど、全国にある大きな温泉地からすると、奇異に映ることのようであります。
こんな小さな小物でありますが、我々にとってはたいへんに意味のあること。ひょっとすると今後も継続できるか否かが、まちづくりのバロメーターなのかもしれません。

なお、まだうちわの季節には少し早いことから、このうちわがまちのあちらこちらで目につくようになるのは夏休みが中心になると思いますが、6月3日開催のきのさきYOSAKOI祭りを皮切りに、随時皆さまの前にお披露目されていくことになると思います。
【販売価格:1本200円】