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風評泣き笑い

2006.01.20|食の話あれこれ

本日お客様から「“蟹が無い”と聞いているけれども大丈夫?」とのお問い合わせのお電話を頂戴いたしました。実のところ、こういった問い合わせは既に数件頂戴しています。正直なところ、こちらといたしましても「なんで?」とガックリときますが、笑って「大丈夫ですヨと言うほかないのであります。

事の顛末はこういうことです。
ご存じのように、昨年の12月はまれに見る大雪に見舞われました。
来る日も来る日も雪・雪・雪です。海も毎日しけって蟹漁に出られないか、出られても数隻しか出られない日が続いたわけです。それにより蟹が品薄にになって、価格が高騰したのであります。
「品薄」であって「無い」わけではないのです。しかも海の底にはいっぱい居るわけで、「しけによる不漁」というだけなのでありまして、つまりは、しけなければ漁はいつでも普段通り再開できるのであります。それがテレビや新聞で頻繁にニュースとして流れると、どういうわけか「蟹が無い」というように伝わってしまったのであります。
そして、これは12月の話であります。
あの大雪を降らした超寒気団は、とっくにどこかに行ってしまいました。ここのところは安定して漁が行われており、お客様が心配されることは何も無いのであります。
ちなみに、12月中においても必要量の蟹は何とか確保させていただいたわけで、“不漁”が原因でお客様にしわ寄せがいったことは無い筈です。しわ寄せが行ったのはむしろ我々の方で、宿泊料金が決まっている以上、蟹の仕入れ料金が高騰し全く儲けが出ないばかりか、むしろ赤字覚悟でお客様をお迎えしていた次第です。


思えば、平成9年のナホトカ号の重油流出事故の際には、神に誓ってそういう事実は無いにもかかわらず「蟹が油臭い」という苦情が各所であり、当館でも一組のお客様におしかりを受けた記憶があります。また、昨年は台風23号(前年10月発生)の風評被害が春まで続き、大いに嘆いたものであります。
我々は本当は大丈夫なのに聞きかじりの思いこみで噂が先行し、悪く思われてしまう。風評被害は本当に怖いものであります。
ともかく、いつも通り、元気に商売をしておりますので、大いに安心し、大いに期待を持ってお越し下さいますよう宜しくお願い申し上げます。